うつ病の話
うつ病と診断されてから、もう10年以上経つ。
ということを公表しようと思った。
そう思った理由としては2つある。1つは、ここ数年ずっとメンタルが安定していて、正直うつの辛さを忘れかけていたのだけど、去年ちょっと調子を崩して「メンタルの調子が悪い時」の解像度が高くなったので、忘れないうちに書き留めておきたかったこと。もう1つは、その時に「もっとフラットにメンタルの話ができてもいいのにな」と思ったことだ。昔よりははるかに言いやすくなったとは思うが、重い風邪や骨折みたいなノリで「ちょっとメンタルきつくて」「それはつらいよね、おだいじに」って雑に言えるようになったらいいのに。
とはいえメンタルの話はデリケートだ。なぜかといえばメンタルの話をする時は「自分がメチャクチャ辛かった時」や「自分が触れられたくないこと」に言及する必要がある場合が多いからだ。少なくとも「メンタルを病んだことがない人」の側から、「ざっくばらんに話そう」と言い出すことは不可能に近いと思う。であれば「病んだことがある人」が「ざっくばらんに話そう」と言い出すしかない。ということでとりあえず手を挙げてみようと思った。
これは「全員がもっとざっくばらんに話そう」ということでは勿論ない。絶対に自身のメンタル不調を公表したくない人もいると思う(わたしも数年前までは誰にも言っていなかった)。そういう人は話さなくていいと思っている。きっとその人にとってはすごく辛いことなのだろうし、公表する心の準備も整っていないのだろうから。でも、「もっと誰かに話したり相談したりしたい」っていう人も、中にはいるんじゃないかなと思う。ものすごく雑に言うと女性の生理の話とかに近い感じだ。
自分が「メンタル病んだことありまーす」って公表しておけば、少なくとも自分の周りの人は自分に相談しやすいんじゃないかとか、「つらいよねー」って共感できる話があるだけで気が楽になることもあるんじゃないかとか、そういう効果があればいいなと思う。
正直なことを言うと公表するのは結構迷った。なぜなら、うつ病であることを公表して活動すると、「メンタルの人」みたいに、自分のアイデンティティが「メンタル」にあるみたいに認知されてしまう可能性があるなと思ったし、キャリア的にもプラスの印象は与えない。それに、メンタルについて詳しくない人にどうしても「これからどう接すれば良いのか」というストレスを与えてしまう可能性もあると思うからだ。正直今まで関わったことがある人は今まで通りで構わないのだけど、逆に「普通に、今まで通りに接しなければ」という変な圧にも繋がるのではという懸念もある。とても難しい。
まあでも、わからない人は「どう接したら良いかわからない」って言ってくれれば良いかなと思う。関わりたくないと思ったらそっと離れてくれてもいい。ガラスメンタルなので面と向かって強いことを言われたらダメージを受けるので、そこは慎重にしてくれると助かる(まあそもそも面と向かって人が傷つくようなこと言わないでよというアレはある)。そんな感じ。
スタンスの話
自分のスタンスを述べておこうと思う。
- 気が向いた時にメンタルの記事を雑に書く
- N = 1の話だし医者ではないので、正しい情報を発信するとかはあまり意識していない。「自分はこうである・だった」という話を書こうと思う
- メンタルの話一辺倒にはしない
- 「メンタルを病んだことある人」以前にわたしは(今は)エンジニアとしてお仕事をして生きているので
- 重すぎないように書く
- メンタルの話って書く方も読む方も一定ストレスがかかるので、なるべく軽く読めるような感じにしたい
- 辛くなったらやめる
- なにせメンタルは病む程度には弱いので、外野から何か言われることはすごく怖い。辛くなったらスッパリ話すのをやめようと思う
おわりに
新年しょっぱなの記事としてはだいぶ重い話になってしまったけれども、今はけっこう元気です。年末年始もドラマや漫画を見てダラダラ過ごしました。
今年もよろしくお願いします。